“宇宙”については、まだ謎が多い。
俺もそれを研究しているわけではないし、詳しいことはわからない。

ただ、この“宇宙”という大きな空間(という呼び方が正しいのかも、俺にはわからないが)で、“地球”という星が作られ、“生命”が誕生する。
それが進化や退化を繰り返し、我々“人類”という種族が生まれた。

今のところ、“地球”以外に“生命”が存在している星は確認されていない。
それほど、“生命”がいるということは珍しいことなのだろう。
ゆえに、“神”が“生命”を作ったのだという、何とも曖昧な表現さえ出てくるのだろう。
もちろん、それが真実なのかもしれない。

何にせよ、俺がこの世に生まれ、この国で育ち、この中学に入学したのと同じように、お前もこの世に生まれ、この国で育ち、この中学に入学して、俺達は出会った。
この確率は、いくら発達したスーパーコンピュータでも、計算できないのではないだろうか。
いや、計算できたとしても、かなり低い数値になるだろう。

それだけでなく、俺達は幸運にも、同じ年に生まれ、同じクラスになり、同じように惹かれ合い、付き合うようになった。
これを“運命”と呼ばずして、何と呼ぶのだろうか。

・・・なんてことを言えば、お前は俺らしくもないと笑うだろう。
少なくとも、俺自身はそう感じる。
どうやら、こんな、らしくもないことを考えてしまうほど、俺はお前に惹かれているらしい。
そして、お前も同じように思っていてほしい・・・だなんて、またらしくもないことを考えた俺が自嘲していると、隣を歩いていたお前が「どうしたの?何かいいことあった?」なんて、的外れな質問をしてきた。

いや、強ち間違ってはいないかもしれない。
お前が傍にいる、そのことが俺にとって最も“いいこと”であり、幸せを感じる時なのだから。













 

初書き柳夢です!って言っても、こんな短い話なんですが・・・。でも、立海の中で、初めて夢を書き終わったキャラでもあります!

ふと、私の理想の人を思い返して「やっぱり、髪の毛が綺麗な人が好きだよなぁ・・・。だから、柳さんも結構好きなんだよなぁ・・・」とか思っていたら、途端に書きたくなって、このネタを思いついた翌日に書き始め、一気に完成させました(笑)。
こういう、データとか取っていて頭の良さそうな人が、恋愛には計算や理屈ではわからないこともある、なんて感じてるのが結構好きです。

('08/02/08)